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昨日は第20回世界コンピュータ将棋選手権の解説会に行ってきました。
会場の電通大はゴールデンウィーク中とあって人もほとんどいなくてとても静か。


8チーム総当りで次から次、とみるのはさすがに疲れたし
どれがどれだかだんだん分からなくなってしまった。




■GPS将棋 
東大のキャンパスで300余のコンピュータが読んでいる。
1台のメインコンピュータが読んで、いくつかの手を下位のコンピュータが
分担して深く読んでいく。並列化クラスタ、というらしい。
すごい話だが、悪手を深く読んでしまうこともあるらしい。
このGPS将棋はTwitterで読み筋をつぶやいていた。
勝又先生「羽生さんにもつぶやいてほしい」

■Bonanza Feliz
Bonanzaの後継。6台のコンピュータが読んで多数決で指し手を決める。
楽観的?合議制、とかいうらしかった。
Bonanzaは技術を公開していて、それで開発した新たなプログラムも参戦。
「Bonanzaチルドレン」なんていわれていて、一時は
Bonanza親とBonanzaチルドレンで上位独占か、といわれていたらしいけど
少々残念な結果に終わった。

■習甦
2次予選から勝ち上がった。優勝の可能性もあったが惜しくも2位。
ただ、2次予選であの「稲庭将棋」に負けていて
「習甦が優勝すると、稲庭将棋が一番強い、ということになってしまうかも。」
などと心配されていた。

■激指
優勝プログラム。そつなく強かった。

■第6回戦 ▲激指対△YSS
YSSが雁木に組んで戦法的に「まずいでしょう」ということだったのだけど、
そんなにまずくはならないのがコンピュータ将棋のようだった。
なぜ、雁木がまずいかといえば端が弱いから、だったのだけど、
まずくならなかったのは、その端を相手が攻めなかったから。
どうも、コンピュータは端攻めを苦手としているらしい。
端攻めは、何歩かを打って(捨てて)例えば桂馬と香車を交換する、なんていう
攻めになるわけで、駒損-駒損の手をコンピュータの指標で「良い手」とするのは
難しいとのこと。
端攻めが苦手というと「穴熊に対して端は攻めないのか?」と熊倉先生が質問していたが
勝又先生曰く、そのあたりが随分改良されてきたらしく
2回戦▲GPS将棋対△激指戦で▲GPS将棋が指した9三歩など目覚しい進歩と評していた。

■随分、横歩どりが多い・・・。
なぜだか知らないけれど横歩どりが多かったような。(名人戦にあわせているのか?)
普通に「これはA級順位戦の郷田-三浦戦と同じ進行ですね」っていうのが現れる。
新山崎流も、ちょっと前の山崎流も普通に指してました。
随分プロの将棋を取り込んでいるようだったけれど、
定跡を外れると妙な手になるらしかった。
「そこで攻めるなら、数手前に突いた歩は一体なんだったの?」という手を指す。
局面局面を判断していくから、指し手に一貫性がないってことなんでしょうね。

■詰将棋ルーチン
勝又先生曰く「詰むか詰まざるやの時だけ、対局者が宮田敦史五段に差し変わる感じ」
というのが詰将棋ルーチン。
今月号の将棋世界『コンピュータは七冠の夢を見るか?』にも書いてあるけれど
これを積んでいるプログラムと積んでいないプログラムがあるらしい。
詰将棋の考え方のアプローチがなかなか面白いと思いました。

■入玉とか、持将棋とか
勝又先生はプログラマーの方に入玉について聞かれているのだけれど、
サンプル数が少ない上に、よい事例というのがあまりないらしい。
サンプルがなければプログラミングができないわけで、
実は、入玉とか持将棋がコンピュータは苦手?(できなかったりして)

■長い詰みより短い必死、という概念はコンピュータにはないらしい。
だから、必勝なのにやけに長い
(この場合の長いは「時間」じゃなくて「手数」)終盤になったりもする。




解説会場の別モニターでは、プログラマーや関係者がいる部屋の様子も
時々見れましたが、対局中であっても皆さんわいわい楽しそうにやっているのが
印象的でした。

あと、私なんかが普段身近で扱うコンピュータシステム、というのは
いかに正確で速くて低コストで安全か、というところが重要で
コンピュータってそういうもんだろう、って思っているところもあるので
研究者が取り扱うプログラミングの世界とは随分違うような気もしました。
将棋というゲームのプログラミング技術もゲームの世界だけでなくて
いずれ生活とか産業に使われたりするのかな?(もしくは既に使われてる?)
っていうのが気になりました。
(全然質が違うものなのかもしれないし、論点ずれまくりのような気もするけれど
大学の研究室が、ただ将棋が強くなるためだけにこういう研究をしているとは
思えないので、何を目指しているんだろう、というのが気になったのです。)     

面白かったです。
また来年もみたいです。
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